人事コンサルタントの平均年収は?業種や人気企業別の年収、年収アップの方法も紹介

更新日:12月21日


人事コンサルタントへの転職を検討している方、仕事を探している方で「年収はどのくらい?」「年収アップの方法は?」といった疑問を持つ方もいるかもしれません。


この記事では、人事コンサルタントの年代や業種、人気企業別の年収や、年収が高い理由、年収の上げ方などについてくわしく解説していきます。




目次




人事コンサルタントの年収





厚生労働省が提供する職業情報提供サイト「job tag」によると、正社員や自営、フリーランスなども含めた人事コンサルタントの年収は947.6万円です。年齢による年収は、20代が250〜700万円、30代が800〜950万円、40代が900〜1000万円、50代が900〜1500万円です。


令和4年度の全産業での正社員の平均給与は523万円のため、人事コンサルタントの年収は平均よりも高いと言えるでしょう。

出典:job tag(厚生労働省職業情報提供サイト(日本版O-NET))
   令和4年分民間給与実態統計調査|国税庁


雇用形態別の年収


人事コンサルタントの雇用形態別の年収を順に解説します。


正社員

大手求人サイトの人事コンサルタントの求人情報を抽出して調査したところ、一般的な企業に就職した場合、年収のボリュームゾーンは600~700万円でした。大学新卒や未経験スタートなら300~400万円、役職クラスなら1000~1300万円の求人もあります。


フリーランス

フリーコンサルタント向け案件紹介サービス「POD」の求人情報を抽出したところ、人材DX関連の100%稼動案件は100~150万円報酬が多くなっています。継続的に案件を獲得できた場合、年収相場は1200~1800万円です。

出典:POD|ランサーズ株式会社


PODサイトには全体の15%程度の求人のみが掲載されており、その他にも85%の非公開求人があります。
フリーコンサルタントを目指している方は、ぜひPODサービスを利用してご自身に合った求人を探してみてください。



正社員+副業

同じく「POD」で検索した案件より、フリーランスで副業として土日のみと想定し、20~40%稼働の案件は~100万円がボリュームゾーンでした。本業の年収プラス240~1200万円が副業の年収レンジとなります。





人事コンサルタントの人気企業の年収





FCONが調査したコンサル業界TOP60から組織・人事コンサルタントの年収の高い企業を3つ抽出して事業内容と特徴、平均年収を解説します。


マーサー・ジャパン


「マーサー・ジャパン」はアメリカ・ニューヨークに本社を置く「マーサー・インベストメンツ株式会社」の日本法人です。リスク、戦略、人材分野における課題解決に強みを持っています。調査結果によると、平均年収は948万円です。


リクルート・マネジメント・ソリューションズ


「リクルート・マネジメント・ソリューションズ」はリクルートグループの企業であり、人材採用・人材開発・制度構築・組織開発面における支援を提供しています。調査結果によると、平均年収は860万円です。


リンクアンドモチベーション


「リンクアンドモチベーションズ」は、経営学・社会システム論・行動経済学・心理学などの学術的成果を取り入れた独自の基幹技術「モチベーションエンジニアリング」を活用し、組織課題の解決各個人の成長支援を提供しています。調査結果によると、平均年収は759万円です。





人事コンサルタントの年収が高い3つの理由





人事コンサルタントは、以下3つの観点から年収が高い傾向にあります。


  • 人的資本経営が重視されている
  • 人事領域でDX化が推進されている
  • 難易度が高く迅速性が求められている

それぞれの要素についてくわしく解説します。


人的資本経営が重視されている


人的資本経営とは、経済産業省が提唱する人材を資本としてとらえる経営手法のことです。
企業の人材の持つ価値を最大化により、中長期的な企業活動の向上につなげることが、人的資本経営の目的となっています。


企業としては優秀な人材の流出人材不足を防ぐために、近年人的資本経営を重視する傾向も高くなっていると言えるでしょう。人的資本経営を実現するために、人材配置や教育制度の見直しやDEI(「ダイバーシティ(多様性)」、「エクイティ(公平性)」、「インクルージョン(包括性)」)の実践などが検討される機会も多くなります。


組織や人事領域での課題がクライアントの将来に直結することも多く、責任感の高い業務であることから、人事コンサルタントの年収は高いと言えます。


人事領域でDX化が推進されている


人事領域でもDX化が推進されるようになったため、人事コンサルタントの需要が高くなっています。
たとえば人事評価や研修資料にオンラインツールデジタルコンテンツを導入することで、人材育成や評価の効率化と最適化につながります。


ところが、社内に人事領域に関するDXを推進しようとしてもデジタルに関する知見のある人物蓄積したノウハウがない時にはDXは実現できません。そのため、DX化の推進を目的に、人事コンサルタントによる支援が求められています。


難易度が高く迅速性が求められている


組織や人事に関わる課題はいつの時代でも普遍的に発生します。一過性の課題ではなく持続的な課題の解決が求められるため、人事コンサルタントは安定した需要がある一方、課題が企業によって異なるため業務の難易度も高くなっています。


さらに組織や人事に関わる課題は生産性や効率性にも深く関わるため、迅速な解決も求められるでしょう。





人事コンサルタントの年収を上げる4つの方法





以下4つの方法により、経営コンサルタントとしてさらに年収を上げることができます。


  1. 業務に関連する資格を取得する
  2. 転職する
  3. 独立する
  4. フリーコンサルとして高単価案件を獲得する

方法1.業務に関連する資格を取得する


人事コンサルタントの業務に関連のある資格を取得することで、業務へのスキルアップや転職に役立ちます。代表的なのが以下の3つです。たとえば求人サイトをリサーチしたところ、中小企業診断士を取得していると同じ年齢層・勤務年数で年収に100万円の差がありました。


  • キャリアコンサルタント
  • 社会保険労務士
  • 中小企業診断士

キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントとは、日本キャリア開発協会が主催する国家資格です。
キャリアコンサルタントとは厚生労働省によれば労働者の職業の選択や、職業生活設計、職業能力の開発・向上に関する相談に対してアドバイスや指導を実施する専門家、と位置付けられています。


2023年11月に実施した第23回キャリアコンサルタント試験での合格率は、学科試験のみで52.6%実技試験のみが65.4%学科実技同時合格が45.4%と約半数程度です。


社会保険労務士

社会保険労務士は、社会保険や労務に関する法知識を持つ国家資格です。
厚生労働省によると。2023年8月実施の第55回社会保険労務士試験の合格率は、6.4%と難易度が高くなっています。
社会保険労務士合格のための専門学校や講座なども開講されています。


中小企業診断士

中小企業診断士は一般社団法人中小企業診断協会が運用する資格であり、中小企業支援法第11条に基づいて経済産業大臣が登録する国家資格です。特に中小企業の組織や人事に関する課題解決支援に役立つでしょう。


中小企業診断協会が発表した令和4年度中小企業診断士試験の合格率は、18.7%でやや難易度は高めです。


方法2.転職する


人事コンサルタントの年収は企業の持つ評価制度によっても左右されます。たとえば未経験者の場合は年収400万円台スタートでも、経験年数を積んだり、資格を取得したりすることで年収は500万円から徐々にアップしていきます。


自分のスキルや実績に自信があれば、実力成果主義の評価制度を採用している企業に転職することで、高収入を得られるチャンスがあるでしょう。


方法3.独立する


人事コンサルタントとして独立することで、年収アップが期待できます。企業の人事コンサルタントの場合、案件の報酬は分配されます。特に上位層から報酬が分配される傾向にあるため、役職についていない場合は報酬が低くなることも多いでしょう。


独立すれば自分が受け取る報酬が多くなりますが、コンサルティング業務だけでなく、顧客獲得のための施策や営業活動、経営は自分で行わなければいけません。責任の範囲も拡大することになります。


方法4.フリーコンサルとして高単価案件を獲得する


企業に属しながら、副業としてフリーコンサルとして活動することで年収を上げる方法もあります。
自分の経験やスキルを活かして、仕事と両立させながら働くことが可能です。人事コンサルタントの案件が多くあるサービスを利用するのがおすすめです。


PODでは、フリーコンサル向けの案件を多数紹介しています。サイト掲載案件以外にも85%の非公開求人を紹介できますので、フリーコンサルタントを目指している方は、ぜひPODサービスで案件をお探しください。

「コンサルタントサポーター」の手厚いサポートや、プロジェクトに集中できる契約サポート、システムインフラ提供などを通じて、効率的にご自身に合った案件を見つけられます。






【フリーランス向け】人事コンサルタントの年収シミュレーション





フリーランス向けの人事コンサルタントの年収シミュレーションを以下に記載しました。


業務内容契約経験稼動率年収
IT人材育プロジェクト支援業務委託・アセスメント経験80~100%800~1,440万円
人事部門の業務改善支援(BPR)業務委託・BPR/業務改革プロジェクトにおける業務コンサルとしての経験
・人事系の知見
80~100%1,200~2,160万円
大手人材会社における人事給与システムの刷新支援業務委託・新規PJの立ち上げor新規部署の立ち上げ経験
・横断的な推進業務経験
・課題洗い出し~改善までの業務経験”
100%1,000~1,500万円
人事労務分野の業務・システム・体制(BPO)の一体改革プロジェクト支援業務委託・人事労務系システムの導入あるいは運用経験
・人事労務分野の戦略策定経験
100%1,000~1,680万円




まとめ



人事コンサルタントの業種や人気企業別の年収、年収を上げるための方法を解説しました。
人事コンサルタントはニーズの高まりを受けて、年収も高い傾向にあります。


年収アップや自分らしい働き方をするために、独立や副業を検討するのもおすすめです。
自分に合う案件紹介が受けられるエージェントサービスを利用するなどして、年収アップを目指しましょう。



ランサーズ株式会社
POD編集部