ITコンサルタントとして副業で稼ぐには?|報酬例や案件獲得方法を詳しく解説
更新日:12月23日
働き方改革やコロナの影響もあり本業とは別の収入源を得る「副業」はより身近なものとして定着しました。特に、急速なデジタル化に伴って需要が増えているITコンサルタントの方の中には、副業を始めたいと感じている人も多くいらっしゃるでしょう。
そこで本記事では、ITコンサルタントの副業に興味を持っている方や、副業を始めようとしている方向けに、ITコンサルタントとして副業を始める方法や、報酬、案件獲得の方法を解説します。ITコンサルタントは稼ぐことができるのか?副業を成功させるためのポイントや必須スキルも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ITコンサルタントの副業が注目される理由
IT業界を取り巻く環境の変化によって、ITコンサルタントの副業が注目されています。
・DX推進によるITの需要の増加
・IT人材の不足
・IT人材紹介サービスの浸透
それぞれ詳しく見ていきましょう。
DX推進によるITの需要の増加
ITコンサルタントの副業として注目されている背景には、各社DXを推進していく中で必要なDX人材の需要が高まっている点にあります。DXは「デジタル・トランスフォーメーション」を略した言葉で、デジタルツールなどを活用して業務効率化や組織の仕組みを変えていくことを指します。
DXを推進するためにはデジタル技術に精通したITコンサルタントをはじめとしたDX人材が必要不可欠です。仮にDXを推進しない場合、最大12兆円の経済損失が生じる恐れがあると発表した「2025年の崖」(経済産業省のレポートに掲載)やデジタルテクノロジーで既存のビジネスモデルと破壊するUberやNetflixのようなデジタルディスラプターの台頭など、多く危機的課題に直面します。
そのため、多くの企業はDXを推進せざるおえない状況にあります。つまりどの企業もDX人材としてITコンサルタントを求めており、今後ますます需要は拡大していきます。
IT人材の不足
DXを推進できる人材が求められている一方で、IT人材は不足しています。具体的には2030年には最大約79万人のIT人材が不足するという調査結果がでています(-IT人材需要に関する調査-)。
そのため、正規雇用でのIT人材の確保が難しいため、稼働が少なくてもスキルのある副業でのIT人材の募集の必要性が高まりました。
IT人材紹介サービスの浸透
最近では、IT人材の需要と供給のミスマッチを解消するサービスも普及してきました。具体的にはクラウドソーシングのようなサービスやIT人材に特化したエージェントサービス、スポットでの稼働が可能なスポットコンサルといったサービスのことです。このようなサービスを利用すればスキルと経験に適した案件を効率的に探せるため、副業ITコンサルタントの活躍の場は大きく広がっています。
ITコンサルタント側はプロフィールを登録するだけで済み、企業側もオンラインで求める人材を見つけられるという利便性の高さもITコンサルタントが注目される要因です。
ITコンサルタントの副業が現実的に可能か?
ITコンサルタントとして副業を実施できるかどうかについて、結論としては本業次第です。事業会社に勤めている場合かコンサルティングファームやSIなどで異なります。
それぞれ来魚属性ごとの副業可能可否について解説いたします。
事業会社(IT系でない企業)に在籍している場合
厚生労働省が、副業・兼業の促進に関するガイドラインを発表しており、大手企業を中心に副業を推奨や許可する動きが広まってますが、まだ一般化に至るまでは浸透していません。今後より副業解禁の動きは加速している可能性はあるためまずはお勤めの企業が副業に対してどのようなスタンスなのか確認しましょう。
IT企業に在籍している場合
IT企業の場合は副業に対して推奨している場合が多い傾向にあります。日経コンピュータが2019年に実施した調査によると、調査した企業の内76%の企業が副業を解禁していると述べています。
IT企業の場合は副業が個人のスキルアップにつながったり新しい経験を下に本業でさらなる成果につなげることができるなどから推奨しているケースが多いとされています。
コンサルティングファームに在籍している場合
コンサルティングファームの場合は企業によって様々なケースがほとんどですが、一部副業を容認しているコンサルティングファームがあります。その代表例がアクセンチュアです。
引用:副業・兼業は原則禁止ですが、申請により内容期間等を個別に審査のうえ承認される場合があります。
引用元:https://www.accenture.com/jp-ja/careers#accordion-76c907f70b-item-3688b60ef9
ただし副業を禁止としているコンサルティングファームもございますのでまずは確認しましょう。
副業でのITコンサルタントの報酬
副業でのITコンサルタントの報酬は、契約形態によって異なります。
顧問契約 | 月額30,000円〜1,000,000円 |
スポットコンサル | 1時間5,000円〜30,000円 |
成功報酬型 | 売上やコスト削減額などによって決まる |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
顧問契約
顧問契約とは、企業と副業でのITコンサルタント間で長期的な関係を築く契約形態です。報酬はプロジェクトの規模によって30,000円〜1,000,000円と幅があります。
顧問契約では戦略立案や課題解決、技術的な支援など、幅広い役割を担うのが特徴です。安定した報酬と関係性を構築できますが、ITコンサルタント側にも一定の時間とコミットメントが求められます。
スポットコンサル
スポットコンサルは、業務に従事した時間に応じて報酬が支払われる契約形態です。「時間報酬型」とも呼ばれます。報酬は1時間あたり5,000円〜30,000円が相場です。
部分的な業務やインタビューなど、期間を限定した個別案件が主な対象となるため、柔軟な契約を締結できます。報酬は業務完了時に一括払いされるケースがほとんどです。
成功報酬型
売上増加やコスト削減などの成果に応じて報酬が変わる契約形態です。報酬は「生じた成果の〇〇%」のような形で決められます。
報酬が変動するのでリスクはありますが、大きな成果を上げれば高額報酬も期待できます。企業にとっては、コストとリターンのバランスが取れた契約形態と言えるでしょう。
ITコンサルタントの副業案件の種類
ITコンサルタントの副業案件には、主に下記のような種類があります。
・戦略、業務改善
・ツール導入支援
・システム設計、開発支援
・インタビュー、アドバイス
それぞれ詳しく解説します。
戦略・業務改善
経営課題や業務の非効率性などを分析し、ITを活用した解決策を提案します。高度な分析力とコンサルティングスキルが求められる案件です。
ITコンサルタントは経営戦略とITの橋渡し役となり、企業のDXを技術と経営の両面から支援する重要な役割を担います。
デジタル化への投資に対する効果を分析・検証して継続的な改善を提案するのも仕事です。場合によっては、 ITリテラシーの向上や人材育成につながる施策も提案します。
ツール導入支援
SaaSやクラウドツールなどを導入する際の選定やインストール、カスタマイズなどを行なう案件です。運用体制の構築や社員へのトレーニング、保守運用方針の策定も含まれます。
経営者目線によるツール導入だけではなく、技術者目線によるシステム面の支援も求められる重要な仕事です。
システム設計・開発支援
新規システムの設計やソフトウェア開発支援に関わる案件です。企業のニーズを的確に捉え、要件定義からシステム設計、開発プロジェクトまで一貫したサポートを行ないます。
システム分野の高度な専門知識とプロジェクトマネジメント力も必要です。場合によっては、既存システムのリプレースやカスタマイズも行います。
インタビュー・アドバイス
専門知識を活かしたインタビューやアドバイス案件です。企業が直面する多様な課題に対する的確なアドバイスを行います。
インタビューでは、自身の経験や知識をわかりやすく説明しながら、企業の意思決定を適切に支援します。人材の育成や研修に関するインタビュー案件も少なくありません。
ITコンサルタントの副業案件例
ITコンサルタントの副業案件例を見ていきましょう。
・週1~2日の案件
・リモート併用案件
・スポットコンサル(インタビュー)
それぞれ詳しく解説します。
週1~2日の案件
ITコンサルタントとしての折衝、マネジメント案件例です。
■業務内容・顧客との信頼関係構築・業務改善、要件定義・人員のアサイン・既存顧客への営業・プロジェクトマネジメント ■報酬月額120,000円~200,000円 ■稼働日数週1~2日リモート ■必須スキル・業務改善、システム導入、インフラ改善などの実務経験 1 年以上・法人向け商談経験・顧客折衝、要件定義やPJT推進の経験・人材マネジメント経験 |
このような案件は月額報酬こそ低めですが、週1~2日で柔軟性の高い稼働が実現します。
リモート併用案件
アミューズメント企業の副業案件例です。
■業務内容・生成AIを活用したマーケティング・生成AIのユースケース開発支援 ■報酬月額1,300,000円~1,500,000円 ■稼働日数週2~3日出社リモート併用 ■必須スキル・ユーザーサイドの生成AI要件定義、プロンプト開発、評価設計・能動的に行動できる・主担当として自走できる・PJ関係者と円滑なコミュニケーションを図れる・生成AIに対する知見がある・シニアコンサルタント~マネージャークラス |
リモート併用で出社する必要はありますが、月額報酬の高さは魅力です。
スポットコンサル(インタビュー)
エンジニア育成に関するインタビュー案件例です。
■業務内容ITエンジニア育成・研修の業務フローに関するヒアリング ■報酬20,000円~30,000円 ■稼働日数1時間前後の単発 ■必須スキル・エンジニア育成に関する知見 |
報酬は少額ですが、隙間時間で副業収入を得たいときに適した案件です。
副業におけるITコンサルタントのメリット
副業でのITコンサルタントには、主に下記のようなメリットがあります。
・柔軟な働き方ができる
・スキルアップの機会が増す
・収入アップが見込める
・独立の事前準備になる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
柔軟な働き方ができる
自分の都合に合わせて仕事の時間を選べるのは、副業の大きなメリットです。案件によっては、土日に限った「週末稼働」も実現できます。
納期や工数が決められている場合でも、許容範囲内であれば労働時間の自由な調整は可能です。近年ではリモートワークが一般化しているため、自宅や希望の場所でも業務が行えます。移動時間の削減による生産性の向上も期待できるでしょう。
スキルアップの機会が増す
さまざまな業種・業界の企業から案件を受注すれば、異なる技術やスキルを習得できます。正社員に比べて経験の幅は大きく広がるでしょう。
自分のキャリアビジョンに合わせてスキルを計画的に身に付けていくのも、ひとつの方法です。努力次第にはなりますが、多様な案件に携われる利点を活かせれば、スキルアップのチャンスは確実に増えるでしょう。
収入アップが見込める
本業収入に+αが見込めるのも副業のメリットです。ITコンサルタントは高度な専門性が求められるため、副業であっても報酬は高額になる傾向があります。
経験やスキルによっては、相場よりも高い水準の単価設定も可能です。インセンティブとして高額報酬を設定する「成功報酬型」の契約形態を選択すれば、目標達成による高収入も期待できます。
独立の事前準備になる
副業はITコンサルタントのスキル面だけではなく、資金や精神面なども含めた多様な面において独立開業に向けた準備を整えられます。
実績を積みながら営業力やプロジェクト管理能力も習得でき、副業を通じたネットワークから受注ルートを広げることも可能です。
副業でのITコンサルタントのデメリット
副業ITコンサルタントのデメリットも確認しておきましょう。
・労働時間が長くなる
・確定申告をする必要がある
それぞれ詳しく解説します。
労働時間が長くなる
本業との兼任によって、全体の労働時間が長くなる可能性があります。過剰な労働時間が続けば、家庭生活やプライベートの時間を十分に確保できません。ワークライフバランスを欠く恐れもあるでしょう。
報酬アップを目指すのも重要ですが、案件数の適切な調整や労働時間の管理は欠かさないようにしたいところです。
確定申告をする必要がある
副業による所得が20万円を超えた場合は確定申告が必要です。本業の年末調整とは別に確定申告をしなければならず、手続きの手間がかかります。
ITコンサルタントは比較的報酬が高くなるので、たとえ副業であっても確定申告をすることになると考えたほうがいいでしょう。
副業でのITコンサルタントの案件獲得に必要なスキル
副業ITコンサルタントが案件を獲得するためには、下記のようなスキルが必要です。
・実力と信頼性を示せる実績
・プロジェクトをスムーズに回すコミュニケーション能力
・課題を特定する論理的思考力
・最新の業界動向や技術トレンドの把握力
・経営に関する知識
それぞれ詳しく解説します。
実力と信頼性を示せる実績
過去の成功事例や実績は専門性と信頼性の証明になります。特に実績は企業が人材を選出する際の重要なポイントです。
関わったプロジェクトの内容もアピールすれば、自分の能力を客観的に示せます。潜在顧客の安心感も高められるため、案件獲得のチャンスは大きく広がるでしょう。
プロジェクトをスムーズに回すコミュニケーション能力
クライアントの本音を引き出しながら適切な方向に導く総合的なコミュニケーション能力も重要です。
要件定義や進捗共有にはヒアリング力も欠かせません。時には関係者間の調整役となり、プロジェクトを前に進める力も求められます。
コミュニケーションスキルを強みとしてアピールできれば、クライアントからの信頼度が高まり、継続案件の獲得にもつながるでしょう。
課題を特定する論理的思考力
諸問題を的確に分析して課題を明確にする「論理的思考力」も、副業ITコンサルタントに欠かせません。
問題や課題を正確に把握したうえで最適なソリューションを提案するのは、ITコンサルタントの重要な役割です。そのため、複雑な状況から本質的な課題を見抜き、背景にある根本的な原因を論理的に導き出す必要があります。
優れた提案力と課題解決力を持つ人材はクライアントから高く評価され、案件獲得のチャンスにもつながります。
最新の業界動向や技術トレンドの把握力
業界動向や技術トレンドを把握するスキルは、顧客ニーズに沿った提案に役立ちます。担当する企業や業界の動向、IT技術の最新情報は欠かさずチェックしましょう。
競合他社の動向を分析して、クライアント企業の立ち位置を把握する力も必須です。このようなスキルは、業界の将来的な変化を読み解く力にもつながります。
経営に関する知識
ITコンサルタントは経営課題や事業戦略についての理解も求められるため、経営の視点で提案できるスキルも求められます。財務の知識や市場調査、ブランディング、顧客管理に関する知識なども役立つでしょう。
経営の視点からIT活用方法を提案できるコンサルタントは、クライアントから高い信頼を得られるだけではなく、経営の相談相手としても期待されます。
ITコンサルタントの副業案件を探す方法
ITコンサルタントの副業は、主に下記のような方法で探します。
・求人サイト
・クラウドソーシングサービス
・SNS
・エージェント
それぞれ詳しく見ていきましょう。
求人サイト
オンライン上の求人サイトで案件を探す方法です。条件を細かく絞って検索すれば、希望に合致した案件が簡単に見つかります。
さまざまな案件を条件別に比較するのも容易です。ただし、人気案件は応募が集中するので競争率は高くなります。
クラウドソーシングサービス
オンラインで仕事を受発注できるサービスです。専門家の短期的な支援を求める案件を見つけたいときに役立ちます。代表的なクラウドソーシングサービスは「ランサーズ」や「クラウドワークス」です。
基本的には地理的な制約がなく、全国から案件を探せます。スキルや経験に合わせて自由に案件を選択できるのもメリットです。ただし、案件の質にはバラつきがあります。報酬が安価な案件も少なくありません。
SNS
SNSを活用して案件を獲得する方法です。たとえば、Xでスキルや実績を発信していると、企業から声をかけられる可能性があります。ただし、発信内容が不適切だとプロフェッショナルなイメージを損なう恐れがあるので注意が必要です。
FacebookやLinkedInなどのビジネス向けSNSには、ITコンサルタント側から応募できる求人投稿があります。
クライアントに直接アプローチできるのは魅力ですが、時間的コストはかかります。少しでも早く案件を獲得したい場合は、他の方法と併用したほうがいいでしょう。
エージェント
IT人材紹介に特化したエージェントに相談する方法です。案件情報の提供だけではなく、自分に適した顧客企業とのマッチングサポートも受けられます。
一般には公開されない優良案件を紹介されることもあるので、利用してみる価値は十分にあるでしょう。個人では難しい単価や条件交渉、契約に関する事務的な作業なども依頼できます。
ITコンサルタントの副業案件紹介サービス
下記のようなサービスを利用すれば、ITコンサルタントの副業案件を手間なく見つけられます。
・POD
・プロシェアリング
・ITプロパートナーズ
・ビザスク
各サービスの特徴を詳しく見ていきましょう。
POD
「POD」は、課題解決を希望する企業と仕事を探しているコンサルタントを、専任スタッフがサポートするサービスです。登録案件数は607件(2024年4月時点)で、テーマや業界、稼働率など条件を絞った検索に対応しています。
非公開求人が85%以上と多いのも特徴です。登録したコンサルタントには、独自ルートで開拓した案件を紹介してくれます。
プロジェクトのスタート後もコンサルタントによるサポートを受けられるので、副業初心者でも安心です。
プロシェアリング
「プロシェアリング」は、プロの知見とスキルを複数の企業でシェアするサービスです。16,289件の案件実績があり、23,288名のプロ人材が登録しています(2023年10月末時点)。
隔週で数時間程度の案件も扱っているため、隙間時間での副業を考えている方でも仕事を探しやすいでしょう。
ITプロパートナーズ
「ITプロパートナーズ」は、専門のエージェントがITコンサルタント向け案件を提案してくれるサービスです。
週2~3日の案件や時間がフレキシブルな案件が多いため、副業を検討している方にも適しています。クライアントとの直接契約による高単価案件に特化しているのも特徴です。案件によっては短期間の副業でも高収入を狙えます。
ビザスク
「ビザスク」は、スポットコンサルに特化したサービスです。1時間単位のインタビューやアンケートなどの案件も多いので、短時間での副業を検討している方は登録しておきましょう。
知見の提供にあたっては所要時間15分程度の「コンプライアンストレーニング」を受講してから行ないます。インタビュー案件が初めての方でも安心です。
なお、フルサポート形式ではなく、セルフマッチングスタイルの「ビザスクlite」も選択できます。
ITコンサルタントが副業する際の注意点
ITコンサルタントが副業する際には、案件の探し方や報酬以外にも注意すべきポイントがあります。
・健康管理に気をつける
・守秘義務と競業避止義務に十分留意する
・直請けと下請けの場合のスキームを理解する
それぞれ詳しく解説します。
健康管理に気をつける
本業と副業の両立は、長時間労働によるストレスが蓄積しやすくなるので注意しましょう。睡眠、食事、運動などの生活習慣を整えながら、メンタルヘルスに気を配ることも大切です。
休息は十分に取り、メリハリのある生活リズムを心がけましょう。適度な運動やリフレッシュの時間も確保したいところです。
守秘義務と競業避止義務に十分留意する
機密情報の取り扱いには細心の注意が必要です。主たる雇用先や副業先企業の機密情報を外部に漏らしてはいけません。これには各種ノウハウも含まれます。
主たる雇用先と競合する企業での副業も避けましょう。トラブルに発展した場合は損害賠償請求や解雇などの厳しい処分を受ける恐れがあります。プロとして高い倫理観と慎重な対応を意識しましょう。
直請けと下請けのスキームを理解する
企業から仕事を直接受注する「直請け」と、人材派遣会社を経由して仕事を請け負う「下請け」は、それぞれ業務内容や報酬水準が異なります。
直請けはクライアント企業との直接契約になるので報酬は高くなりますが、営業活動が必要です。下請けは紹介料のようなコストが発生しますが、営業の手間は省けます。
副業の場合は本業との両立が大前提となるため、下請けの選択が現実的でしょう。副業に慣れてから、無理のない範囲で徐々に直請けの比率を高めるほうが賢明です。
ITコンサルタントの副業に関するよくある質問
ITコンサルタントの副業活動はどのように始めればいいですか?
ITコンサルタントの副業活動は、下記のようなステップを踏むとスムーズに進められます。
1.本業の雇用契約を確認する
2.自分の専門知識やスキルを適切に評価する
3.実際の案件や需要をチェックする
4.作業環境と時間を確保する
5.SNSでの情報発信やエージェントサービスへの登録をする
副業をしながら本業を続けるコツは?
原則として本業の仕事を最優先にし、副業は余剰時間を活用しましょう。無理のない範囲で副業に取り組まなければ本業に悪影響を及ぼしてしまいます。
副業を長期的に続けるためのキャリアプランは?
副業を長期的に続けるためには、継続的なスキルの向上が不可欠です。定期的に自身のキャリアプランを見直して、習得したいスキルや収入目標を明確にしましょう。
ITコンサルタントの副業収入は事業所得になる?
副業収入であっても、帳簿書類を保存していれば原則として事業所得に区分されます。ただし、下記のようなケースは雑所得として扱われます。
・社会通念上、事業と判断されない
・収入が300万円以下で帳簿記録がない
・営利性がない
まとめ
ITコンサルタントとして副業を始めることは、スキルアップや収入増加だけでなく、独立開業の準備にもつながります。副業を成功させるためには、自分のスキルや経験を活かせる案件を見つけることが重要です。また、健康管理や守秘義務の遵守といった基本的な点にも注意を払う必要があります。本記事で紹介した方法やポイントを参考に、柔軟な働き方を実現しながら、副業での成功を目指してください。