M&Aコンサルタントを副業はできる? 小規模案件から始める方法を徹底解説

更新日:12月24日

M&Aコンサルタントは専門性が高く激務といわれていますが、小規模案件なら副業でも始められます。本記事では副業M&Aコンサルタントのメリット・デメリットや案件の探し方、月収などを紹介します。


M&Aコンサルタントの需要は、中小企業を中心とした小規模なM&Aが増加するにつれ、激増しています。小規模な案件なら副業でも十分活躍できます。


本記事ではM&Aコンサルタントの仕事が副業で可能かどうか、また、具体的にはどのような仕事なのか、副業でM&Aコンサルタントを行うメリット・デメリット、また副業で行えるM&A案件の探し方などについてわかりやすく説明します。


M&Aに興味がある方は、ぜひ参考にしてください。




目次




M&Aは副業で可能か?





M&Aコンサルタントとしての活動は、フルタイムでの専業でなくても、副業として十分に取り組むことが可能です。特に、中小企業のM&A案件では、大手ファームに所属していなくても、フリーランスや副業のコンサルタントが求められるケースが増えています。


本業がある方でも、副業としてM&Aに携わることで、収入の多様化やキャリアの幅を広げる機会を得られます。


実際に、多くの副業コンサルタントが、平日は本業に従事しつつ、土日や空いた時間を活用してM&A案件をサポートしています。リモートでの対応や、短期間のプロジェクトも多く、自分のペースで働くことができる点が魅力です。


また、M&Aに必要な財務分析や企業評価、交渉力といったスキルを活かし、実績を積んでいくことで、本業と副業の両立が可能になります。特に、PODのような案件マッチングプラットフォームを活用すれば、自分に合った案件を効率的に見つけ、無理なく副業を進めることができます。


副業でM&Aコンサルタントを目指すのは、ハードルが高いと感じるかもしれませんが、適切な準備とサポートツールを活用すれば、誰でも挑戦できる分野です。

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M&Aコンサルタントの仕事内容





M&Aコンサルタントは、企業の買収や売却をサポートし、取引がスムーズに進むよう様々な役割を担います。具体的には、以下のような業務を行います。


企業の売却・買収のアドバイス


企業経営者が自社の売却を検討したり、他社を買収したりすることを考えたとき、M&Aを進めるために、最初に行うことが専門家を見つけて依頼することです。M&Aコンサルタントは、クライアントに話を聞き「なぜM&Aを行うのか、」「何を達成したいのか」「なぜM&Aを行うのか」「何を達成したいのか」などを話し合い、アドバイスを行います。


副業でも、特に小規模な中小企業を相手に、こうしたアドバイス業務に関わることが可能です。


財務分析と企業評価


売り手側であれば、M&Aコンサルタントはデューデリジェンスに備え、企業価値や財務状況などを厳密に評価します。また買い手側であれば、買収対象企業の財務状況を詳しく分析し、適正な価格を評価します。


副業でも財務データの分析をリモートで行ったり、過去の経験を活かして評価を行うことができます。


交渉のサポート


M&Aプロセスでは、売り手と買い手の間で、価格や支払い条件、統合計画、法的な条件などが協議されます。副業のM&Aコンサルタントでも、リモート会議ツールなどを活用して、クライアントを代理して交渉をサポートします。


契約書類の確認・作成サポート


M&Aに関わる契約書の作成や確認を行います。副業でも、司法書士や税理士などと協力しながら進めることができます。


案件のコーディネート


M&A案件は、多くの専門家が関わる複雑なプロジェクトです。コンサルタントは、各専門家と連携を図り、案件がスムーズに進行するようコーディネートします。副業でも小規模な案件を中心にコーディネイトが可能です。


M&Aコンサルタントについてさらに詳しく知りたい人は以下の記事で詳しく説明しています。参考にしてください。





副業M&Aコンサルタントのメリット





副業としてM&Aに携わることで得られるメリットを紹介します。


スキルアップにつながる


M&Aコンサルタントとして副業に取り組めば、財務分析や交渉力、プロジェクトマネジメントなどのスキルを実務を通じて磨くことができます。


キャリアの浅い段階で、副業として小規模なM&Aの案件に関わることは、コンサルタントとして今後、自己成長していくための得難い財産になります。


収入アップにつながる


副業でM&A案件を手掛ければ、安定した収入にプラスして、成果に応じた報酬を得ることができます。特にM&Aは高収益が見込める分野であり、少ない時間で効率的に収入を増やすことが可能です。


人脈作りができる


副業を通じて、地元の商工会議所や同友会、弁護士や司法書士などの専門家などに人脈を広げることができます。


上記のように、M&Aの仕事には、法律や財務関連の専門的業務が多いという特色があります。そのような中で、M&Aコンサルタントの仕事で最も重要なのは、クライアントと専門家をつなぐということです。この「つなぐ」という業務には、経験と人脈が欠かせません。その意味で、副業案件を数多くこなしながら、経験と人脈を積んでいくことには大きな意味があります。


キャリアの幅を広げることができる


本業では経験できない幅広い業務に関わることができ、他業種や他分野での視野を広げることが可能です。これにより、キャリアの選択肢が増え、将来的なキャリアパスを多様化させることができます。


独立の準備ができる


将来的にM&Aコンサルタントとして独立を目指している人であれば、副業で実務経験を積みながら準備を進めることができます。副業での経験が、独立後に必要な信頼や実績を築くための基盤となります。





副業M&Aコンサルタントのデメリット





メリットだけでなくデメリットもあることを理解しておきましょう。


M&Aコンサルタントは激務である


M&Aの仕事は、交渉や契約手続き、財務分析など多岐にわたり、特にプロジェクトの進行中は時間的な制約が大きくなります。


副業であっても、チャットツールやWeb会議ツールを活用して効率化は図れるものの、時間管理が難しくなることもあります。結果として、自由な時間やプライベートの時間が圧迫され、長時間労働が求められることがあるため、バランスを取るのが難しい一面があります。


自分から動かなければならない


副業でM&Aコンサルタントを成功させるためには、案件の獲得や人脈づくりを自発的に行うことが必須です。特にフリーランスや副業の立場では、大手ファームのように案件が自動的に提供されるわけではないため、積極的な営業活動が必要です。


自分から動く努力は案件獲得に直結するため、手を抜いた段階でたちまち収入が不安定になる可能性が高いです。自己管理能力や継続的な努力が求められます。


案件獲得を効率化するには、エージェントサービス「POD」をぜひご検討ください。PODは、フリーコンサルタントのためのハイクラス案件紹介を行っており、M&Aコンサルタントの副業案件も豊富に用意されています。PODは高単価案件や上流案件に特化しており、リモート案件や長期案件も充実しています。非公開案件が85%を占め、継続率90%を実現するサポート力の強さも魅力的です。ぜひご活用ください





副業M&Aコンサルタントの強みとなる資格とスキル





M&Aの副業案件の獲得に際して考慮されるのが、経験と資格・スキルです。


副業M&Aコンサルタントの強みとなる資格


M&A案件には、大別して税務と法務があります。その税務と法務の国家資格、および持っていると何かと役に立つ民間資格をここで紹介します。


  • 税理士
    税理士事務所に属しながら、本業や副業でM&Aに関わる税理士の方も多くいます。デューデリジェンスの作成や検討、また、事業の提携先を選ぶのに必要な与信管理など、税務面を中心に、M&Aの遂行に不可欠な役割を果たします。
  • 行政書士
    M&Aの法務の中で、幅広い役割を担うのが行政書士です。行政書士はM&Aプロセスの中で、M&Aの仲介プロセスだけでなく、許認可が必要な事業に関するアドバイスや後継者選びなどの役割を担っており、M&Aに詳しい行政書士は、実際に多くの案件を手掛けています。
    また、行政書士は法務関連の国家資格の中でも比較的アクセスしやすいため、働きながら資格取得を目指す人が多いのも特徴です。
  • 中小企業診断士
    中小企業のM&Aを手掛けることを希望するなら、大きな強みとなる国家資格です。中小企業の経営課題を多角的に分析する中小企業診断士は、事業承継やM&Aの戦略立案に強力なサポートを行います。

以下の資格は民間資格ですが、M&Aに関連する知識を裏付けるものとして、さまざまな面で役に立ちます。


  • M&Aスペシャリスト
    M&Aに関連する基本的な法知識を有していること、また、実務面でのスペシャリストであることが証明されます。
  • 事業承継士
    事業承継のスペシャリストであることを証明する資格です。また、この資格を持っていると事業承継関連のセミナーなどを開催することができ、事業承継に関心のある経営者や専門家と知り合うこともできます。

副業M&Aコンサルタントに必要なスキル


副業M&Aコンサルタントとして成功するために備えておきたいスキルを紹介します。


  • 財務分析スキル
    M&Aの成功には、対象企業の財務状況を正確に評価する能力が欠かせません。貸借対照表や損益計算書を分析し、企業価値を適切に算出することで、クライアントにとって有益な提案ができるようになります。
  • 交渉力
    M&Aは、買収先企業や投資家との交渉が重要なポイントとなります。双方の利益を調整し、合意を得るための交渉力は、案件の成否に直結します。このスキルは、成功報酬型の契約で特に重要となります。
  • コミュニケーション能力
    多様な関係者との連携が必要となるM&Aの現場では、円滑なコミュニケーション能力が不可欠です。クライアント、買収先、弁護士、税理士などとの意思疎通をスムーズに行うことで、プロジェクトの進行が円滑になります。
  • 法務知識
    M&Aには、契約書の作成や企業法務に関する理解が求められます。会社法や契約法などの法的知識を持っていることで、適切なアドバイスをクライアントに提供でき、トラブルを未然に防ぐことができます。
  • プロジェクトマネジメントスキル
    M&Aは多くのステークホルダーが関与するため、プロジェクトを円滑に進めるための管理能力が重要です。タスクの進行状況を把握し、スケジュールやリソースを効率的に管理することで、円滑なプロジェクト運営が可能となります。




副業M&Aコンサルタントを行う人の収入例





副業でM&A案件を手掛ける場合、主に「顧問(アドバイザリー)契約」「スポット契約」「成功報酬型契約」「プロジェクト型契約」の4つのパターンがあります。契約形態別に収入例を紹介します。


顧問(アドバイザリー)契約


顧問契約は、長期的に企業にアドバイスを提供する形態です。定期的なアドバイスや戦略的な支援を行い、M&Aプロセス全体をサポートします。月額料金が一般的で、安定した収入が期待できます。


標準的な契約料金:毎月30~50万円


スポット契約


スポット契約は、特定の案件や短期間のニーズに対応する契約形態です。短期間のアドバイスや特定の問題解決に集中し、必要な時にのみサービスを提供します。単発的な業務に対して報酬が支払われます。


M&Aでは、主にデューデリジェンスや市場調査、契約書作成支援などの案件を依頼されます。


標準的なデューデリジェンスの費用相場:100万円~


成功報酬型契約


成功報酬型契約では、M&Aが成立した際にのみ報酬が支払われる形態です。案件が成立しなければ報酬は発生しませんが、成功した場合には高額な報酬が得られるため、リスクとリターンのバランスが特徴です。


小規模案件の場合:500万円~


プロジェクト型契約


プロジェクト型契約は、特定のM&A案件やプロジェクトに対して、期間限定で従事する形態です。案件が完了するまでの期間、全体的な支援やコンサルティングを行い、プロジェクト終了時に報酬が支払われます。


小規模案件のプロジェクトの場合:160万円~





副業M&Aコンサルタントの案件獲得方法





副業でM&A案件を得る方法をオフラインとオンラインに分けて紹介します。


オフライン


オフラインでの案件獲得方法としては、人脈やネットワーキングが重要な手段です。異業種交流会やセミナー、経済同友会や商工会議所などのビジネスコミュニティへの参加を通じて、経営者や企業幹部との直接的な関係を築きます。また、既存のクライアントや取引先からの紹介も有力な案件獲得方法です。顔を合わせた信頼関係の構築が、案件の安定的な受注につながります。


オンライン


オンラインでの案件獲得は、SNSやエージェントの活用が効果的です。


  • SNSを活用する
    ブログやYouTubeなどで、M&Aの状況や、事業承継の現状、中小企業の悩みなど、経営者が実際に悩み、困っていることに対して専門的なアドバイスを発信することで、認知度を高めることは効果的です。また、FacebookやLinkedInなどのビジネスSNSで自身のスキルや実績を発信し、潜在的なクライアントにアプローチすることも有効です。
  • PODを活用する
    PODはフリーのコンサルタント向けの案件を多数紹介しています。サイト掲載案件は全体の15%。85%の非公開求人を紹介できる、PODの豊富な案件紹介をぜひ体験してください。加えて、丁寧なサポート体制もPODの魅力です。PODを利用することで、クライアントとの出会いの機会が増え、案件を効率的に見つけることができます。

PODのCTA





副業M&Aコンサルタントの案件例





これまでPODなどに公開された案件例を紹介します。いずれもすでに募集は終了したものです。


案件例 1. 〇〇領域の新規M&Aに係る戦略策定


業界:その他(サービス業など)
働き方:基本リモート(MTGのみ出社)
契約期間:1~3ヵ月
勤務地:
稼働率:80~100%
報酬金額:100~150万円


〇〇領域での新規買収に関する戦略策定の支援を依頼。
※デジタル軸での検討もあり、その知見者を求めている
内外情報収集→ストーリー作成→スライド化の自走を希望


案件例 2. M&A、事業統合案件


業界:
働き方:客先常駐 50%程度(リモート 50%)
契約期間:
勤務地:
稼働率:60~100%
報酬金額:100~150万円


求められるスキル

  • コンサルティングファームでの勤務経験が4~5年以上
  • 部下の育成経験
  • 戦略策定やサービス開発などの企画系案件の実施経験
    (PowerPointによる討議、顧客との合意形成など)
    (週3日以上オンサイトを想定、部分稼働でも週4~5日が望ましい)




副業でM&A案件を手掛ける場合の注意点





M&A案件を副業で行う場合の主な注意点を3つの角度から説明します。


時間管理が重要


M&A関連業務は、案件によっては長時間にわたるクライアントやチームとの協業が必要となります。副業で取り組む場合、本業との両立を考慮した時間管理が必須です。納期に遅れるとクライアントからの信頼を失う可能性があるため、スケジュールの調整やタスクの優先順位をしっかりと管理する必要があります。


法的・倫理的な問題に注意

M&A関連業務は、法律に関わる要素が多く、また、企業の機密情報や個人情報も扱うことが多いという特徴があります。そのため、法的な知識と倫理的な配慮が極めて重要です。


特に副業で関わる際、本業との利害関係や競合が発生しないように注意しなければなりません。本業で勤務する組織の規定や業界の法規制を確認し、違反のないよう徹底することが求められます。


信頼構築が難しい


副業ではフルタイムのコンサルタントと比較すると、M&A案件で特に重要なクライアントとのコミュニケーション頻度が少なくなりがちです。そのため、信頼関係の構築が難しく、案件を長期的に維持するのが困難なこともあります。仮にスポット的な関わりであっても、クライアントや共に仕事をした法務や税務関係者との継続的なコミュニケーションを意識し、適切な報告やフィードバックを心がけることが重要です。





副業M&Aコンサルタントとしての第一歩を踏み出そう



本記事では副業でM&AコンサルタントとしてM&A案件に携わることを希望する方に向けて、副業でM&A案件は可能かどうかや、副業でM&A案件に関わることのメリット・デメリット、また持っていたい資格やスキル、実際の副業案件など、さまざまな角度から紹介しました。


M&Aは多くの専門家が関わるプロジェクトで、M&Aコンサルタントはその大勢の専門家とクライアントの橋渡しをする、非常に重要な役割が期待されています。M&Aコンサルタントとして成長・独立を考えるのであれば、副業で比較的小規模の案件に参加する経験は、今後に向け、大きなプラスになっていくことでしょう。


副業のM&A案件に興味のある方は、ぜひPODに登録し、案件の紹介を受けてみてください。