ビジネスコンサルタントの平均年収は?年齢や企業別の年収レンジを徹底解説

更新日:12月23日

ビジネスコンサルタントの仕事を探している方の中には、どの程度の年収になるのか、気になる方もいるのではないでしょうか。この記事ではビジネスコンサルタント業界の年収を年齢や分野、企業別で紹介しています。コンサルタント業界でキャリアアップを目指す方は必見です。


ビジネスコンサルタントの仕事を探している方の中には、どの程度の年収になるのか、気になる方もいるのではないでしょうか。


この記事ではビジネスコンサルタント業界の年収について「年齢別」「分野別」「企業別」で徹底解説しています。


フリーランスを含めたビジネスコンサルタント業界の「お金事情」を知り、年収アップの具体的なキャリアプランを見つけましょう。




目次




ビジネスコンサルタントの年収





ビジネスコンサルタントとは、企業経営における課題を第三者の目線から分析・発見し、課題解決に向けた提案を行う仕事です。


コンサルティングファームと呼ばれるコンサルティングを専門とした会社に所属し、チームでプロジェクトに参画するケースが一般的ですが、最近ではフリーランスとして個人で活動するケースも見られます。


ビジネスコンサルタントの正社員の平均年収は、全世代平均で約700万円です。国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は458万円と報告されています。この調査結果と比較すると、ビジネスコンサルタントは高収入の業種であることがわかります。
出典:国税庁
   ビジネスコンサルタントの年収まとめ|転職会議


ビジネスコンサルタントのなかでも「Big4」と呼ばれる世界4大コンサルティングファームに所属するコンサルタントの年収はとくに高く、いずれも平均900万円前後です。


【Big4の平均年収(2024年4月時点)】

  • デロイト トーマツ コンサルティング合同会社:953万円
  • PwCコンサルティング合同会社:955万円
  • EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社:889万円
  • KPMGコンサルティング株式会社:884万円

出典:OpenWork


大手コンサルティングファームに入社できれば、日本の平均年収に比べて約2倍の収入が得られます。





フリーランスコンサルタントの年収





一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会が公表している「フリーランス白書 2023」によると、フリーランスでコンサルティング系の職種に属している約8割の方は、年収400万以上です。


【職種別】年収と男女比
提供元:フリーランス白書2023



弊社が運営するフリーコンサルタント向け案件紹介サービス「POD」の案件を見ると、稼働率100%で報酬金額100万〜150万円/月額の案件が多く、年収1,200万〜1,800万円に相当します。


このような状況から、大手コンサルティングファームの正社員よりもフリーランスの方が、平均年収は高いと考えられます。


副業としてコンサルタントを行う場合は、稼働率10〜30%で考えると報酬金額10万〜45万、年収120万〜540万ほどになるでしょう。

実際のフリーランス向け案件を見てみる





【年齢・役職別】ビジネスコンサルタントの年収





ビジネスコンサルタントの年齢や役職別の年収レンジを「総合系コンサルタント」の一般的な水準で紹介します。


役職年齢コンサル経験年収レンジ
コンサルタント22〜30歳0〜3年500万〜700万円
シニアコンサルタント25〜35歳0〜6年700万〜900万円
マネージャー28〜40歳2〜10年900万〜1,400万円
シニアマネージャー32〜45歳5〜15年1,300万〜1,800万円
パートナー35歳以上7年以上2,000万円以上

コンサルティング業界は成果主義の企業も多いため、上記の年齢やコンサル経験に関係なく昇進や年収アップの可能性は十分にあります。





【分野別】ビジネスコンサルタントの年収





ビジネスコンサルタント業界は、コンサルティングを行う領域によって分野が分かれます。


【分野別のビジネスコンサルタント】

  • ITコンサルタント
  • 総合コンサルタント
  • 戦略コンサルタント
  • 業務コンサルタント
  • 人事コンサルタント
  • 財務コンサルタント

それぞれの特徴や平均年収を紹介しましょう。


ITコンサルタント


企業の業務プロセスのデジタル化をサポートしたり、IT戦略を立案したりする「ITコンサルタント」の平均年収は約650万円です。


企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)が推進されている近年において、ITコンサルタント市場は伸びているにもかかわらず、人材不足が深刻化しています。


人材確保のために、労働環境や報酬制度の改善を行なっているコンサルティングファームも多いでしょう。


総合コンサルタント


事業戦略の立案や業務プロセスの改善など、企業が抱える課題を幅広くサポートする「総合コンサルタント」の平均年収は約800万円です。


最初の役職「アナリスト」の時点で年収レンジは500万〜700万円と、業界内でも高収入の部類に入ります。


また外資系になると、平均年収1,300万円を超えるコンサルティングファームも多いのが特徴です。


戦略コンサルタント


主に企業の経営陣に対して事業戦略やM&Aなどの提案、サポートを行う「戦略コンサルタント」の平均年収は約700万円です。外資系の戦略コンサルタントになると、平均年収は1,400万円を超えます。


戦略コンサルタントは企業の経営に大きく影響を与えるため、求められるスキルの高さに比例して収入も高いことが魅力です。


業務コンサルタント


主に企業の業務プロセスや業務フローの改善についてサポートを行う「業務コンサルタント」の平均年収は約600万円です。


年収レンジで見ると500万〜800万円台の割合が多く、他の分野に比べると低く感じるかもしれませんが、日本の平均年収(458万円)に比べると高収入と言えます。


業務コンサルタントとして掲載されている求人の年収データ
提供元:スタンバイplus



また、総合コンサルティングファームが「業務コンサルタント」として募集しているケースも多く、大手コンサルティングファームの平均年収は約870万円です。


人事コンサルタント


企業の人材確保や育成、組織構造などの課題に関するサポートを行う「人事コンサルタント」の平均年収は約780万円です。


人事コンサルタントを専門にしているコンサルティングファームは、規模が小さいところも多く存在します。人数規模の小さい企業のほうが年齢関係なく重要なポジションを任されたり、昇進できたりする可能性が高いという特徴もあります。


そのため人事コンサルタントを専門としているところは、比較的年収アップのチャンスが多いとも考えられます。外資系の大手コンサルティングファームの場合、平均年収は約950万円です。


財務コンサルタント


企業のM&Aに関するアドバイスを行なったり、財務状況の課題に対してサポートしたりする「財務コンサルタント」の平均年収は約580万円です。


財務コンサルタントは公認会計士や税理士など、会計業界での勤務経験のある方が転職先として選択するケースも多いのが特徴です。


とはいえ財務コンサルタントに必須資格は無く、公認会計士や税理士の資格を持っていないことが人材選考でマイナスイメージになることはありません。外資系の大手コンサルファームになると、平均年収は約1,200万円です。





【有名企業別】ビジネスコンサルタントの年収





ビジネスコンサルタント業界の平均年収は、基本的に外資系の総合コンサルタントや戦略コンサルタントのほうが高い傾向にあります。


外資系も含めた、有名企業別の平均年収や特徴を見ていきましょう。


ベイン・アンド・カンパニー:1,940万円


1973年に米国ボストンで設立された「ベイン・アンド・カンパニー」は、1982年に東京でオフィスを開設しました。


世界38カ国にオフィスを持っており、外資系の戦略コンサルティングファームのなかでも業績トップに入る企業です。平均年収も約1,940万円と非常に高く、有名な経営者を多く輩出していることでも有名です。


ボストン コンサルティング グループ:1,928万円


1963年に米国ボストンで設立された「ボストン コンサルティング グループ」は、1966年に2番目の拠点として日本の東京に進出しました。


外資系の総合コンサルティングファームで世界50カ国以上にオフィスを構え、従業員は3万人を超える巨大なグループです。2020年には大阪や京都にもオフィスを開設しており、平均年収は約1,928万円です。


マッキンゼー・アンド・カンパニー:1,842万円


マッキンゼー・アンド・カンパニーは外資系の総合コンサルティングファームで、1926年に米国シカゴで設立された歴史の長い企業です。1971年には東京にオフィスを構えており、グループ全体の従業員は3万人を超えます。


採用には厳しい選考基準をクリアしなければなりませんが、平均年収は約1,842万円となっており、スキルや実績に応じて満足のいく報酬が得られる企業です。


ローランド・ベルガー:1,710万円


1967年にドイツのミュンヘンで設立された「ローランド・ベルガー」は、ヨーロッパを代表する経営戦略コンサルティングファームです。1991年には東京に「株式会社ローランド・ベルガー」として日本法人を開設しました。


とくに自動車やエネルギー、ヘルスケアなどの産業に知見を持っているローランド・ベルガーの平均年収は約1,710万円です。


デロイト トーマツ コンサルティング:1,422万円


1968年に東京で設立された「デロイト トーマツ コンサルティング」は、日本の大手総合コンサルティングファームの1つです。


大元の会社は1845年にロンドンで設立された「デロイト」と呼ばれる世界4大監査法人(Big4)の1つで、日本ではメンバーファームとして「デロイト・トーマツ・グループ」が設立されました。


その後コンサルティングサービスの需要から、監査サービスとコンサルティングサービスを分離し「デロイト トーマツ コンサルティング」が誕生しました。


外資系ではないものの、世界コンサルティングファームの業績ランキングにも上位にランクインしており、平均年収も約1,422万円と高収入です。


PwCコンサルティング合同会社:956万円


「PwCコンサルティング合同会社」は2014年に東京で設立し、名古屋や大阪、福岡の4つにオフィスを構えています。国大最大級の総合コンサルティングファームで「デロイト・トーマツ・コンサルティング」と同様に、Big4の1つとして有名です。


平均年収は約956万円で、国内のコンサルティングファームにおいては高収入の企業です。


EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社:902万円


「EYストラテジー・アンド・コンサルティング」は、Big4の1つとなるイギリスの大手コンサルティング企業「EY(アーンスト・アンド・ヤング)グループ」の日本法人です。


2020年に日本のEYグループ「EYトランザクション・アドバイザリー・サービス株式会社」と「EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社」が統合されて、現在の「EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社」が誕生しました。


発足から間もないこともあり、Big4のなかでもコンサル未経験者の若手採用にも力を入れているのが特徴です。「EYストラテジー・アンド・コンサルティング」は戦略コンサルティングファームで、平均年収は約902万円です。


KPMGコンサルティング株式会社:901万円


「KPMGコンサルティング」は総合コンサルティングファームで、平均年収は約901万円です。コンサルティング業界Big4の1つ「KPMGグループ」のメンバーファームとしても有名です。


日本法人は2014年に東京に設立され、大阪と名古屋にもオフィスを構えています。


従業員数は2024年1月時点で1,926名となっており、Big4のなかでは比較的小さい規模感だからこそ個人の裁量が大きく、若手の育成に注力しているのが特徴です。


アクセンチュア株式会社:865万円


1995年に東京で設立された「アクセンチュア株式会社」は、外資系の総合コンサルティングファームです。


日本国内に複数のオフィスを構えており、従業員数は2023年時点で約23,000人と国内最大級のコンサルティングファームと言えます。


ワークライフバランスの改善や女性が働きやすい職場環境づくりなども積極的で、平均年収は約865万円です。


アビームコンサルティング株式会社:813万円


「アビームコンサルティング株式会社」は、1981年に日本で設立された総合コンサルティングファームです。


「日本発のコンサルティングファーム」にこだわりをもっており、海外の事例は導入せずに独自の「アビームテンプレート」というツールを活用しています。日本発だからこそできる、日本企業の特性を理解したコンサルティングサービスが強みです。


平均年収は約813万円で、国内のコンサルティングファームにおいて高水準と言えます。





ビジネスコンサルタントの年収が高い理由





ビジネスコンサルタント業界が一般の平均年収よりも高いことには、次の理由があります。


  • 利益率が高いから
  • 仕事の単価が高いから
  • 優秀な人材を手放したくないから

それぞれ詳しく解説しましょう。


利益率が高いから


ビジネスコンサルタント業界の年収が高い理由として、利益率が高いことが挙げられます。利益率が高い理由はビジネスコンサルタントの仕事が商品を売るのではなく、情報や知識などの「無形商材」を提供するサービスだからです。


たとえば商品を売ろうとすると開発コストや原材料費、保管する倉庫、中間マージンなど様々なコストが発生するでしょう。


無形商材を提供するビジネスコンサルタントの場合、コストの割合を大きく占めるのは人件費といっても過言ではありません。


人件費以外のコストの割合が低いからこそ、必然的に従業員の給与が高くなります。


仕事の単価が高いから


ビジネスコンサルタントの年収が高い理由には、請け負う仕事の単価が高いことも挙げられます。「企業の経営課題を解決する」というのは膨大なデータや分析力が伴う難易度の高い業務なので、コンサルティングファームが受け取る成功報酬も高くなります。


外資系の大手コンサルティングファームでは、4名ほどのコンサルタントがつく案件のコンサルティング料金は、1ヶ月あたり1,000万〜3,000万円が相場です。


1つのプロジェクトで得られる報酬が高いからこそ、従業員の給与にも還元できます。


優秀な人材を手放したくないから


ビジネスコンサルタント業界は、優秀な人材を手放さないためにも年収が高く設定されています。ビジネスコンサルタントは無形商材のサービスだからこそ、企業にとって優秀な人材が持っているスキルや知見が重要な財産です。


努力や功績が給与に影響されない環境ではモチベーションも上がらず、離職や転職を考える従業員も増えるおそれがあります。


従業員の満足度を上げるために、労働環境はもちろんのこと「給与」も高くしてモチベーションに繋げています。





フリーランスのビジネスコンサルタント年収シミュレーション





フリーランスとしてビジネスコンサルタントの案件を受けた場合の、年収シミュレーションを紹介します。


実際に「POD」で公開案件として出されているものが次のとおりです。


業務内容契約経験年数月間稼働時間年収
介護業界向けコンサルティング支援エージェント経由3年120〜160時間1,200万〜1,800万円
人事制度設計支援エージェント経由2年16〜48時間120万〜540万円
DX営業支援エージェント経由2年16〜64時間120万〜720万円

上記の他に、PODで紹介しているフリーランス向けの案件は600件以上あります。


詳しく知りたい方は「PODのフリーコンサルタント案件一覧ページ」をご覧ください。

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まとめ



ビジネスコンサルタントの平均年収は20代前半で500万〜700万円、実績や経験を積んでマネージャーになると1,000万円以上も達成できる業界です。


分野別で見ると総合や戦略コンサルタントが高く、なかでも外資系は平均年収1,400万円以上のコンサルティングファームも多くあります。


また会社員よりもフリーランスの平均年収のほうが高く、その差は100万円ほどもあります。


【ビジネスコンサルタントの平均年収】

  • 会社員:約700万円
  • フリーランス:約800万円

コンサルティングファームでノウハウを身に付けたら、年収アップのためには転職だけでなくフリーランスという選択肢も検討してみることがおすすめです。


実際のフリーランスの案件は「フリーコンサルタントの案件・求人一覧」で600件以上掲載しています。また掲載されている案件はほんの一部で、PODで取り扱っている案件の85%以上が非公開案件です。


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